受診のご案内

近視・小児

診療日時 毎月第1土曜日 午前
担当医師 近視専門医
対象疾患 小児近視

 

近視が進むとどうなる?

近視とは、近くは見えるが遠くが見えにくく、メガネなどの矯正が必要となることです。
日本人では3人に2人が近視といわれており、近視の原因として遺伝要因もありますが、環境要因も大きいと考えられ、近年近視の低年齢化が問題視されています。低年齢で近視となると将来的に強い近視になることがわかっており、強い近視になると目の病気(緑内障、網膜剥離、黄斑症など)が起こる可能性が高くなります。近視が進みやすい年齢の間に進行を抑制することで、子どもたちが生涯にわたり目の状態を良好に保ち、目の病気になる可能性を少なくすることができると考え取り組んでいます。
当院の担当医は近視進行抑制治療について京都府立医科大学の臨床研究時から携わっておりますので安心して診療を受けていただけます。

当院で行っている治療法

 

オルソケラトロジーとは

夜寝る前にオルソケラトロジーレンズ(大きなサイズのハードコンタクトレンズ)を装用することによって角膜の形を変え、朝レンズをはずしたあと裸眼で日中過ごせるようになる方法です。2017年ガイドラインが改訂され、20歳未満の場合は慎重処方となりました。当院では、児童の成長度合いにもよりますが6歳から処方可能な方もおられます。
保護者の方にレンズのつけ外しやお手入れを行って頂く必要があります。

▶小児における近視進行抑制効果について(担当医が行った研究(JJO, 2021より)
日本人の学童(6~12歳)を対象として行った研究では、約50%の抑制効果を認めました。

現在、近視進行抑制治療に関する承認に向けて治験が行われている東レ(SEED)社のレンズを当院では、使用しております。

 

オルソケラトロジーで視力がよくなるしくみ

▶オルソケラトロジー治療が向いている方
 ・近視・乱視が軽度~中等度までの方
 ・7~8時間の規則的な睡眠時間が取れる方
 ・レンズの管理ができる方

▶オルソケラトロジー治療が向いていない方
 ・近視・乱視が強い方
 ・不規則な睡眠時間、うつぶせ寝が多い方
 ・角膜の形に異常がある方
 ・重度のドライアイ、アレルギー結膜炎の方

注意点としては?

 ・レンズを毎日装用し、お手入れをする必要があります
 ・通常のハードコンタクトレンズを同様に、アレルギー性結膜炎、角膜のキズなどを起こすことがあります
 ・定期検診により、レンズの状態、眼の状態に問題がないかどうかを確認する必要があります


治療の流れについて(※自費診療)
  1. (1)適応検査(予約制)⇒装用練習 (ご自身での装脱が難しい場合は保護者の方にお願いしています)
  1.    2週間、試していただきます
  2. (2)レンズお渡し(レンズに問題がないかなど検診があります)
  3. (3)1カ月・2カ月・3カ月・6カ月・3~6カ月毎の定期健診  

費用について

    *適応検査(初診)は保険診療になります
  • 適応検診 5,500円(税込み)
  • 装用体験費用(レンズ貸出料含む) 5,500円(税込み)
    ※別途 洗浄液などの備品購入いただきます
    ※お試し期間にレンズを紛失・破損した場合 1枚16,500円(税込み)の費用がかかります
  • 初年度契約費用  両眼 165,000円 | 片眼 110,000円(税込み)
  • 次年度以降検査費用  両眼 55,000円 | 片眼 33,000円(税込み)
  • レンズの紛失 1枚 33,000円 (税込み)
  •  ※レンズ保障 処方・破損交換 : 処方後 12カ月以内なら2回まで可能です
     ※1年毎の更新制です

  • 2年目以降 両眼 55,000円 | 片眼 33,000円(税込み)
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     ※洗浄液等の消耗品は別途費用がかかります
     ※レンズを新しく作成される際は、処方レンズ貸出料として1枚33,000円(税込み)の費用がかかります
     ※レンズケース・スポイトは衛生のため、3カ月毎に購入をお願いしています

     

低濃度アトロピンとは


2024年12月に日本で初めて承認を受けた、近視進行抑制治療のための点眼薬です。
夜就寝前に1回点眼することにより、近視の進行を遅らせる効果が日本人学童において認められました。

 

点眼薬の種類

日本において承認ずみのリジュセアミニ0.025%点眼液®を基本的に処方しております。
どうしても副作用の強い場合には、さらに低濃度(0.01%)の点眼薬も処方可能です。

点眼薬による近視進行抑制効果について(リジュセアミニ0.025%点眼薬の治験より)
0.01%濃度製剤よりも0.025%濃度製剤の方が近視進行を遅らせる効果が高いという結果が出ています。

注意点としては?

 ・朝おきたあとにもまぶしさや近くの見えにくさを感じることがあります
 ・日常生活が困難な状態になるようでしたら、濃度をさげるまたは他の治療法の選択肢を提案させていただきます
 ・自己判断で点眼を止めると、近視の進む勢いが逆に強くなってしまうことがあります

治療の流れについて
  • (1)適応検査(保険診療) 、後日、点眼処方(自費診療)
  • (2)1カ月検診(自費診療)
  • (3)3~6カ月ごとの定期検査

診療に必要な費用について

  • リジュセアミニ 1箱 4,000円
  • 定期健診・点眼治療のみ 4,500円
  • 点眼治療+オルソケラトロジー 2,000円